全盛期の武藤敬司は兎にも角にもカッコよかった。
地方巡業で何度も間近で観たけれど、群を抜く高身長、岩石みたいな筋肉、で甘いマスク。
そして何よりも骨格の美しさ。立ち姿が絵になる。
その均整の取れた巨体から繰り出される、キレッキレの技。
そりゃ、みんな武藤を目指すわな。
プロレスはショービジネスなので、試合の勝ち負けはさほど重要ではない。
重要なのはどれだけの虚構を作り上げ、そしてその虚構へ観る者を引き込むか。
いかに現実と虚構の壁を取り払うか。
これが出来るレスラーが一流と言う事になると思う。
そんな武藤のベストバウトと言えば、本人も言ってる通り、1995年10月9日東京ドームで行われた対高田延彦戦しかないよなぁ。
同時に日本プロレス史のベストバウトと言っても良いと思う。
あの入場シーンは今見ても痺れる。
藤波の微妙な持ち技の一つだったドラゴン・スクリューを足殺しの必殺技へと昇華させ、高田を古典的な足四の字固めで仕留めた武藤のセンスはやはり『天才』と呼ぶに相応しい。
無論受けた高田も素晴らしいレスラーで有ることは言うまでもなく、まあ、二人で作り上げた最高傑作ってことだよね。あの一戦は。
そんな武藤もいよいよ引退ってことでペイパービュー買って観た!!
最高だった!!
最後の最後でとんでもないサプライズがあった。
試合後の二人の笑顔がこの日の最高傑作だろう、泣けた!!
良い興行だったね。
最後にコピーがあまりにも素敵だったのでプロレスリング・ノアの公式より借用させてもらった一枚。
長い間ありがとうございました!!!!